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FESTINA LENTE the 2nd

視野を広げるより、まず己の視点を知れ。

024:「グロー軽」による台北弾丸旅行:卒論生LAAST

APU新入生の有志が参加できる海外プログラム、FIRST。

それに対抗するかたちで、ある企画が立ち上がった。

その名も、LAAST

 

メンツはゼミの卒論生4人。

どんふぁん(僕)、2ちゃんねらー(男子)、

パステル(女子)、「びっち」(女子)。

 

FIRSTとの相違点は結構多い。

韓国ではなく、台湾へ行く。

現地語を事前に勉強していくのではなく、

日本語をゴリゴリゴリゴリ押していく。

フィールドワークはしない代わりに、

小籠包とタピオカに血まなこだ。

 

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何だ、何やら聞こえて来るぞ、

「APUで何を学んだんだ!怒」と。

ありがとう。その言葉を待っていた。

 

僕らは、一周まわって身に付けた。

グローバル人材(略:グロ人)ではなく、

グローバル足軽(略:グロ軽)としての能力を。

4年過ごしたからこその、そんな能力を。

 

「人材」なんて大層なものでない。

どこへでもゲラゲラ笑いながら、

切り込んでいく「足軽」でいいのだ。

 

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foot soldier、アシガル、あしがる、足軽

 

まず別府から福岡へ。そして名古屋へ飛ぶ。

昨年ゼミを卒業した先輩を訪ね、飲んだ。

翌朝、桃園空港へ、約3時間の空の旅。

着いたら、空港と台北を結ぶMRTにタダ乗り。

開通したてで、綺麗キレイ~。ふ~。

 

国交ないのに入国すんなりってすごいな。

「博愛座」って「優先席」のこと?

中高年の服の色、めっちゃビビッドやん。

そんなことを思いつつ、台北に着く。

 

まず宿にチェックインしようということになる。

手荷物のリュック1個でやってきた僕らだったが、

そこはもう新入生ではない。卒論生なのだ。

荷物を下ろしたいのだ。肩が痛いのだ。

 

目的地は、台北ゲストハウスJo。

駅からの道、少し迷う。

さあ、伝家の宝刀「グループワーク」!

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いよいよLAASTらしくなってきたぞ。

女子2人の方向音痴ぶりには目も当てられない。

だから2ちゃんねらーどんふぁん

男子2人で、何とか、頑張ろう。

 

でも言葉も知らんし、通行人には訊けん。

そこで文明の利器、Google Mapを駆使。

グローバリゼーション、情報化最高!

社会学やってきた俺らがそれ言う!?笑)

そんなこと思っているあいだに到着。

 

ゲストハウスのおっちゃん、

よくしゃべる日本人だったから、

弾丸旅のアドバイスを幾つかGET。

APUのことを知ってて少しビックリ。

 

まずは「東門」の鼎泰豊(ディンタイフォン)。

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小籠包が有名な店だ。

受付のお姉ちゃんのグロ人ぶりがやばい。

マンダリン(北京語)はもちろんのこと、

英語、日本語、韓国語を華麗に使いこなして、

ぱぱぱっと客を捌いていく。その圧倒的たるや、

すごい盛況ぶりなのに待ち時間10分前後。

高い能力による分業と、徹底した効率性。

グローバリゼーションと合理化、やっぱ最高。

食事も美味いし、ビールも進む。

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パステル「びっち」が、

店員のスカートの短さにキャッキャしている中、

気になったのは「観光地」然としているこの店に

地元・台北の人がどれくらい来るのかということ。

つまりは、鼎泰豊の地域的な位置づけだ。

APU生にとってのジョイフル?それともプルニマ?

謎は謎のまましまっておこう。それがLAASTの流儀。

 

そんで店を出たら、南へ少し歩くは「永康街」。

50嵐(ウーシーラン)を目指す。タピオカ屋らしい。

 

ところで、ここらで一旦、

LAASTの基本フォーメーションを確認しておこう。

 

  1. パステル「びっち」るるぶを開く。
  2. パステル「びっち」が食べたいのをあれこれ言う。
  3. どんふぁん2ちゃんねらーが位置を把握。
  4. どんふぁん2ちゃんねらーがルートをアレンジ。
  5. どんふぁん2ちゃんねらーがナビゲーション。
  6. パステル「びっち」が後を着いてくる。

 

見事なチームワークである。

おかげで1日半しか滞在しなかった割に、

台北市内の基本的な位置関係は覚えてしまった。

 

タピオカで腹がたぷんたぷんになったあとは

そのまま「士林夜市(シーリンイエシー)」へ。

台北最大級の、夜市かつ観光スポットである。

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ここで「びっち」は出会ってしまった。

射的の景品、カビゴンのぬいぐるみである。

「びっち」はエアガンを手に取った。

すると意外な命中率。どんどん割れる風船。

パーフェクトまであと1個。

しかし最後の1個、弾が中るも割れない。

いかさまかもしれぬぬぬぬ。

しかしこんな駆け引きも屋台の醍醐味。

 

異国の言葉が飛び交う。

汚い路上と、独特のにおい。

どんふぁんにとっては初のアジア。

長く続く、エキゾチックな屋台の列々。

そしてその背後、ナイキやアディダス

外資本の店が口をあけていた。うむ。

 

てか夜市、すごい。

日本のキャラクターグッズがいっぱい。

ポケモンドラえもんがその筆頭だ。

おかげで「びっち」カビゴン巾着を購入。

なかなか満足気な表情をしていた。

もちろんそれに任天堂のタグはない。

そういう品なのだ。うむ。

 

市場の地下には、テーブル席のある店がある。

客引きのパワーが半端じゃない。

どうやら風体で日本人だと分かるのか、

「オイシイヨ!」

「ラーメン!」

「ビール!」

「オイデ!」

と〈記号〉が飛んでくる。

そのシニフィアンは「寄ってけ」である。

それらをかいくぐっては、ようやく

バカでかい骨付きチキンを扱う店を見つけ、

ふぅと腰を下ろして待つ。

 

見渡せば日本人観光客も多い。

やっぱり服と髪型で分かる。特に女子。

APUの4年間で培ったことは、

雑踏の中でも日本人をすぐに見分ける能力。

グロー軽の基本的な技であり、

APUの「一般教養」ですらある。

 

夜市でわかったことは、

  1. 地元のパイナップルビールは「微妙」で
  2. コーラとスプライトはいつもどおりで
  3. やっぱグローバリゼーション最高(3回目)

ってことだろう。

 

あともうひとつ。

パステル「びっち」、この女子2人に

「店のメニュー表を説明するポーズ」

をさせられてた2ちゃんねらーの、

〈殻〉を破りつつあるカタい笑みが

どんふぁんには忘れられない。

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彼の才能は翌日開花していくことになる。

 

そんなこんなで台湾中央駅に戻ると、

翌日「九份」へ向かうための電車券を予約購入。

自強号(「特急」的なやつ)の指定席。

ゲストハウスに戻れば、すぐに就寝したと思う。

移動に次ぐ移動で、疲れ果てていたのもある。

 

布団をかぶる。耳元で蚊の羽音がした。

手をブンと払う。しかし睡魔には勝てぬ。

気づけばもう朝。日射しの温度は万国共通。

 

すると案の定、

右足の甲から「かゆいよ」と電気信号。

ぼりぼりと軽く掻いてみる。すると、

2ちゃんねらーの両まぶたも腫れていた。

かわいそうだったが、ちょっとおもろかった。

 

さて出発だ。

 

九份は雨が降りやすいと聞いていたし、

予報でも、その日は雷雨と表示されていた。

傘をさすのは面倒だし、できれば避けたい。

それに「びっち」は雷を極度に怖がる。

だがよく見ると、午前中は曇りの予報。

 

フレキシブルな「グロー軽」たちは、

幻想的な夜景が見どころの「九份」に

朝から昼にかけて向うことにした。 

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しかし腹が減る。

どんふぁんは駅弁を買いたがったが、

その時間はまだ空いていない。

代わりに駅前の謎の売店で買うことに。

バイキングみたいに自由に取って、

ビニール袋に放り込んでごった混ぜ。

辛くて美味いが、味は濃い目。

 

車窓には、亜熱帯気候の植生が目立つ。

それ以外は非常に「見慣れた」景色が続く。

電車の中も「思いの外」キレイだ。

1時間ほどすると瑞芳駅に到着する。

あとで調べてみると、1919年の開業だった。

大日本帝国占領下のことである。

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どんふぁん(僕)は、もし詰問されたら、

どう答えたらよいのだろうかと考えてみた。

僕は、国際法上「日本人」である。

アイデンティティとしても「日本人」である。

だがそれを根拠に何かを追及されるのは、と思う。

アウシュヴィッツに行ったときも、そこを

訪れているであろうドイツ人たちのことを考えた。

(以下のリンクを参照)

ytsukagon.hatenablog.com

 

でも悲しいかな僕らは、

個人を超えて集団で物事を捉えがちだ。

 

「男は」

ゆとり世代は」

「東京は」

「長男は」

「血液型O型は」

「無宗教者は」

「日本人は」

 

「観光」は、その土地をお金で撫で回す。

それを「日本人」である僕が無邪気に行う。

この二重の暴力性と向き合わずして、

僕は僕の行為を正当化できるのか。

 

僕がAPUで学んできたことに通底しているのは、

グローバリゼーションと情報化による「混ぜこぜ」、

そしてその混沌に対抗してはたらく「線引き」、

つまり流動区別、、、これに対して

個人として、あるいは社会として

どのように向き合うかということなのだろう。

 

そんなことをぼんやりと考えつつ(嘘)、

瑞芳駅から「九份」行のバスから、

カメラのファインダーをのぞく。

山道を蛇行し、上へ上へと登ってく。

 

バスを降りると眼下には、

大気汚染のせいか定かではないけれども、

霞がぼんやりとかかった入り組んだ地形。

れいだ。

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雨は降っていない。人もまだ少ない。

お店もまだまだ「エンジンかけたて」。

そんな昼の九份に、僕らは何を求めたか。

それは「飲茶(ヤムチャ)」である。

 

ところで目抜き通りを歩いていると、

由布院っぽいなあ」と思ったりした。

マスツーリズムの巨人・別府の背後で、

観光まちづくりの先駆的事例・由布院

でも正直今では「ただの観光地」と化し、

店も地元の人なのかどうかもよく分からず、

ジブリのキャラクターグッズを扱う店がある。

謎だよなぁ、ほんと謎。そして勿体ない。

 

一寒村に過ぎなかった九份は、

日本統治時代に金鉱開拓で最盛期を迎える。

しかし1970年代に閉山されてからは荒廃。

1989年の台湾映画のロケ地として選ばれ、

また『千と千尋』の噂が広がると

ここ10年ほどで、観光地として再浮上。

 

だから観光客は「九份」でなくともいい。

千と千尋』の世界を疑似体験できれば。

「古き良き」的ノスタルジーに浸れれば。

台北から行きやすいところにあれば。

違う?

 

話を戻そう。

歩けば、相変わらず片言の日本語が飛んでくる。

しかしお茶は、バリエーションも豊富で、

本当においしい。思わず試飲が進む進む。

 

あの店員さんは、もしや「渋い」しか

語彙を持ち合わせていないのかもしれない。

あるいはそれが適切な表現なのか。

店員:「これはね、渋いよ」

どんふぁん:「あ、苦味があって良い!」

店員:「、、、うん、渋い渋い」

非コミュニケーション的コミュニケーション。

 

そして、土産としてのお茶にこだわる

2ちゃんねらーの後について「九份茶坊」へ。

4人で3つほど飲み比べて、選ぶ。楽しい。

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という訳で、その後はノ~ンビリと

「阿妹茶酒館」にて飲茶を嗜んだのであります~

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2ちゃんねらーが淹れているけど、

急須などが置いてある木箱が興味深い。

そもそも急須に入っている湯は、

茶になるための湯だけではないのだ。

茶器を温めるための湯でもある。

そのために孔や線が入っている。

木箱の上に茶器を並べ、その上から

躊躇なく湯をかけていくのである。

そして湯は木箱の中に収まっていく。

水が豊かな土地柄ならではである。

 

ちなみに席次的にか、性格的にか、年齢的にか、

お茶を丁寧に淹れていく2ちゃんねらーは、

パステル「びっち」の餌食に。

しかし彼も次第にノリがよくなっていく(笑)

だから余計に写真を撮られまくっていた(笑)

おかげで彼女らのフォルダは彼でいっぱいだ(笑)

 

お茶の海が胃袋にできるくらいに

九份を堪能した我々は、

タクシーで駅まで戻ることに。

「台北まで?」という誘いを断り、

てか流石に台北まではないやろ(笑)、

瑞芳駅まで10分弱で駆け下りていく。

そして着くなり、豪雨が!!!

読みが大当たりしたのである。

 

しかし東南アジアを既に経験している

パステルベトナムなど)、

2ちゃんねらー(マレーシアなど)、

「びっち」(フィリピンなど)

にとってはその辺のスコールの方が

よっぽど激しいらしい。まじかー。

どんふぁんのアジア不足が改めて露呈した。

 

ともあれ、雨が窓を打つ中、

移動に次ぐ移動で疲労の溜まる我々は

1時間ほど眠りにつく。zzzzzzz。

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台北に戻ってからは、

「びっち」の要望で

小籠包の店をもう一軒訪ね、

さらにパステルの要望も加わって

かき氷店(マンゴーキング/芒果帝王)へ。

里芋と金時豆が入ってるやつが美味かったぞ。

イロモノだと思って頼んだのにな(笑)

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このかき氷、見た目グロいよね(笑)

パステルとの対比で余計にね(笑)

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その後はどんふぁんの要望で、

地下鉄をちょいちょい乗り継いで、

「中正記念堂」と「龍山寺」へ。

中正記念堂は、国民党(中華民国)の

元指導者・蒋介石(本名・中正)の顕彰施設。

1975年に氏が死去し、1980年に完成した。

またこの前には大きな広場が広がっており、

ジョギングする地元の者はもちろん、

自撮りする観光客らも数多く集っていた。

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どうして僕が、旅先で、食事に加えて、

こういう「歴史的な場所」に関心があるか、

卒論を知っている方は少し分かるのかな。

まあいいや、そういうことも含めて、

次の記事のテーマを考えていたので

ここでは省略しますね。

 

そして龍山寺。邪道だが、Wikiから引く。

本尊は観世音菩薩であるが、現在では道教儒教など様々な宗教と習合しており、孔子関帝関羽三国志で知られる)、媽祖など、祀られている神は大小合わせて100以上に及ぶ。人々は様々な神が祀られた7つの香炉を順に廻りながら、それぞれの神に参拝する。(モウコウ龍山寺 - Wikipedia

という訳で、ごった混ぜである。

日本も人のこととやかく言えないが(笑)

特に大分・国東とか、マジごった混ぜだから(笑)

 

浪人時代、世界史勉強してて謎だったのが、

「台湾」が大陸の支配を受けるようになるの

清朝(1616/1644‐1912)からなんですよね。

なのでこの寺院の建立も1738年。

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いたるところに龍、龍、龍。

屋根両端の龍、その間には紅い玉?

なかでは線香の煙が立ち込め、

地元の方が隅の方で静かに祈る。

「信仰」がそこには確かに見られ、

その横では、観光客が御守を買い求める。

日本で見慣れた光景がここにも(適当)。

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小籠包をはじめとするグルメを堪能し、

有名な景勝地にて飲茶も楽しんだ。

そして歴史的な場所にも足を運んだ。

一日半の行程にしては充分だろう。

 

最後の夕食は鍋を囲んだ。

ゲストハウスの近所である。

料金体系が「異文化」って感じで

少し戸惑ったけれど、美味かったなぁ。

本当に食事が美味しいのは大事だね。

 

こぼれ話だが、ここまででも

日本由来のものが見られると書いたと思う。

ポケモンなどがその典型である。

その他では、「吉野家」「すき家」ら飲食店、

そしてファミリーマートがよく見られた。

商品も、なかには日本語パッケージそのまま!

「日本語は日本列島で使われる」という感覚が

染みついている僕にとってはすごく新鮮だったな。

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あと横を通りすがった小さな飲食店では、

名探偵コナン」を放送してた(笑)

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「日本企業」という外国資本が、パワーが

台湾では大きく幅を利かせていた。

短い短い今回の弾丸旅行では、

そういうところに目が行ったなぁ。

もう少し「生活」に入り込めればねぇ。

最低限レベルの現地語が話せればねぇ。

 

という訳で今回の旅行記はおしまい。

APU4年間の集大成としての

「卒論生LAAST」プログラム(嘘)、

これにて完結!!!

 

そして翌早朝、まだ町が眠りについている中、

4名の「グローバル足軽」たちは台湾を後にした。

(2017年2月21日入国、同23日出国)

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謝謝你的閲讀!